アンヴィル!夢を諦めきれない男たち

30年まえに衝撃的にデビューし、多くのメタルバンドからレスペクトされつつも、いまだに商業的には全然成功してなくて、バイトで食いつなぐ五十男たち。そんなバンド Anvil のドキュメンタリー。
http://www.uplink.co.jp/anvil/

僕はヘビーメタルとか全然くわしくないのだけど、それでも Anvil といえば名前は知ってたから、中堅・大物バンドのひとつだと思っていた。こんな暮らしをしていたとは知らなかった。

ストーリーは、挫折したりケンカしたり、おまけに主人公たちは10秒おきぐらいにファックとかいっているから、お上品なものではまったくないが、彼らの友情と家族がほんとに素晴らしいものだとわかる。ほんとに泣きはしなかったけど、泣ける。これを観てじーんと来ない奴とは話にもならない。

映画は、ラウパ出演で20年ぶりに来日して、いろんなものに久しぶりに出会えて、うれしい感激の様子のふたりで終わる。
そのあと、ニューアルバムが某レーベルでディストリビュートされていることも出る。
そもそもこのドキュメンタリー映画が作られ封切られて、またツアーも始まっているようだから、この映画がきっかけで、今度こそ彼らに追い風が吹いているのだろう。成功してもらえるよう望みたい。

こんな、自分たちを切り売りした映画で再起のきっかけなんてはずかしい?
そんなことはない。音楽でお金をいただくとは、自分の感性をお客様に切り売りすることで、そこが恥ずかしいようでは何もスタートしない。笑って頭を下げてお客様からお金をいただくのが、音符以前の第一であります。