東坡 (中華、原宿)

milanoさんが撃沈していた原宿の東坡に、2323が誇る「辛いもの」チームのさらに精鋭「デルタ」として iwasaky hattas kohsuke mizuko HANZUBONmrmt で出撃。いまは勤務先もわかれてきたけど、かれこれ10年近いおつきあい、たのしくまったりのんびり。

日本語と中国語ちゃんぽんの店のおじさんおばさん。店内はカウンターがメインで、ちいさいテーブルが入り口近くにひとつ。狭い小料理屋みたいな感じ。テーブルとカウンターの間に陣取って、これまたまったりできて良い。もう完全にまったりモードだったので、デジカメなぞ取り出して食い物をパチリとやるなどといった野暮な気は起きません。

東坡 トンポー - 中華料理、餃子、中国料理、ぎょうざ(原宿) [食べログ]

飲み物は瓶ビールか紹興酒か熱いウーロン茶のみ。
水餃子、セロリとジャガイモのサクッとした炒め物、豚肉の生姜炒めなど。いろいろわるくない。

さて、問題の麻婆豆腐の「大」
麻婆豆腐の「麻」は、スパイシーでピリリと痺れる山椒のドラッギーなフィーリングの意であると知っているが、まさにそれ。というかそれを最大限に増幅して、ほかの味を排したような。
食べ始めると、最初は苦みを感じるが、数秒ぐらい経ってきてから、口のまわりあらゆるが、じーーん、ぶいーーん、電気に感電しているような不思議な感じに。これは、しびれる。というか、やばい。
ラー油的な辛さというのは一切ありません。山椒を究極に煮詰めて口内に注射しているような。
ふつうのいわゆる「辛い」「激辛」を爆発とか炎上に例えるなら、この東坡の麻婆豆腐は、そういう酸化系の化学現象ではなくて、ウラニウムをパクパク食べているというか、原子炉の制御棒を口でくわえて引き抜き中というか、そんなストロンチウム系の、目を閉じるとチェレンコフ放射の光がみえますというような、とにかく強烈な痺れだ。
そうこうしているうちに、口の中が異様に塩辛く感じてきた。口がびんびん痺れるので口を開けていたら、うっかりよだれを少したらしてしまった。塩辛いので(これはおそらく錯覚なのであるが)、用意されている白いご飯を口に放り込んだら、これ完全に塩オムスビの味だよおい。味蕾から大脳への通信障害で、塩味の味覚が完全に生成されている。この調子で、なにもつけていない冷やしトマトとかも食べてみたかった。

ふつうの中華料理は悪くないのでお試しあれ。広く快適な接客とホスピタリティを求める向きにはちょっと違うけど、狭めの店内はまったりできて悪くない。原宿のちょっと入り込んだ立地も、ハラジュクにはうんざりだが原宿で静かに大人の飯を食いたいときには良い。で、問題の麻婆豆腐は、男は度胸! なんでも試してみるのさ。