「パプリカ」のサウンドトラックなどで知られる、あるいは P-MODEL の創始者でリーダー、とか、どういう説明が通りがいいのかよくわからないのだけど、平沢進がP-MODEL結成以前にやっていたプログレッシブ・ロック・バンドのマンドレイク。
機会があってやっと聴くことができたのだが、すっかり気に入ってしまって、これまた最近ヘビーローテで参っている。
とくに A1「飾り窓の出来事」のベタさといったらない。
唸るハードなギターにシンセリード(おそらく Roland System-100M)、変拍子なオカズに割り込むオルガン、もう古き良きプログレの様式美そのものである。そこに満を持して乗り込んでくるメロトロンのストリングス。テレビの水戸黄門で、ご老公が印籠を懐から出しましたレベルのキタコレ感をもってリスナーに迫ってくる。もはや「展覧会の宮殿の危機」という感じ。途中のアナログシーケンサな間奏部もたいへんよろしい。大興奮である。
とにかく、これが70年代中期から後期にかけて出ていた(マンドレイクはついに正式にはアルバムを出していなかったらしいので、出たとはいえないかもしれないが)ことには、ただただ凄いとしかいえない。