2008/12/23: WALL・E
さすがPixar作品らしく、充分おもしろかった。
テーマのひとつは、まぁエコロジーだが、
ベタな社会批判につなげるような下世話なことはなく、
単なる前提、基調低音として流れるだけなので、うざくてオェッとなることはない。
画の表現がやっぱり素晴らしい。
ストーリーは非常にシンプルで、いままで見たPixar作品のなかでは いちばん単純だったかも。「お話の味わい」の点では、 同社のショートムービー Geri's Game のほうが濃かったかもしれない。
エンドロールは、 おそらくその後の地球の大地の主権の復活といったものを、 いろんな画家の画風に似せ、 Peter Gabriel の主題歌にのせて描いた静止画ベースのシーケンスで、 心にきたという意味ではここがいちばん感銘をうけた。 ピーガブの歌声がまたどんぴしゃりなんだこれが。
エンドロールは、最後の2秒ぐらいがスパイスの効いたネタになってるので、
くれぐれもあわてて席をたたぬよう。
森だ空気だ自然だエコだみたいな阿呆なプロパガンダの羅列よりも、
こういううまい一撃のほうが、よっぽど大量消費文化への再考を
つついてくれるのだ。
2008/11/02: レッド・クリフ
息子と奥さんと見た。
三国志とか歴史はほとんど何もわからないのだが、
単に勧善懲悪のアクション映画としてみた。
いかにもジョン・ウーらしい、義理人情アクションである。
「北斗の拳」と「300」の中間みたいなもの。
動きも絵もきれい。ハトもいっぱい飛びます。
ただ160分はさすがにちょっと長かった…
これ、まだpart 1なので、part 2 に続きます。
続編は2009/4公開らしい。
2008/10/19: グッバイ、レーニン!
崩壊直前の東ドイツ。 西側に女性を求めて逃げていったパパ。 残されたママは、その想いを振り切るべく、 さらにマジメに東ドイツの共産主義社会を支援するおしごとに邁進する日々。 そんなママを見守る、主人公の弟と姉。
そんなある日、ママが倒れて意識不明の重体になってしまう。
ママが意識を取り戻したのはその8ヶ月あと。
心臓への負担を考えると、あと一回でも何かショックをうけると、
ママの命があぶない。
でもその間にベルリンの壁は崩れ、街の景色も暮らし方もすっかり西側の影響下に。
優しいけどガチガチに共産主義に人生を尽くしてきたママに、
ありのままの今の街やラジオやテレビや食べ物を見せるわけにはいかない。
みんなで口裏を合わせたり、インチキなテレビニュースを
仲間とこしらえたり、これまた優しい息子(弟)の奮闘がはじまる。
すこしだけコメディ風味もあるヒューマンドラマ。 わりと淡々としてますが、なんとも「映画」っぽい映画でした。 これはこれで、DVDとかじゃなくて映画館(小屋)の銀幕で見てみたかったかも。
2008/10/11: Mishima: A Life In Four Chapters
緒形拳さんが先日亡くなりました。合掌。
いい役者さんだったと思うのですが、そんな緒形拳の知られざる主演映画がこの
Mishima: A Life In Four Chapters.
Mishima: A Life In Four Chapters - Wikipedia
三島由紀夫の自伝っぽい映画ですが、アメリカ映画です。
製作はなんとフランシス・コッポラとジョージ・ルーカス、
監督はポール・シュローダーです。
ハッキリ言って名作だと思うのですが、日本ではたしか三島夫人からの強い抗議を受けて一切上映・公開不可となっているため、ふつうに入手したり見たりすることはできません。
僕がどこでどうやって見たかはひみつです。消されても困るし。
ストーリーは四部構成。 金閣寺, 鏡子の家, 豊饒の海からのクライマックスの抜き出しが3つのおかず、 そしてそれらを取り巻く主食が、「仮面の告白」から三島自決に至るエピソード。
「金閣寺」からのエピソードは、ほとんどが舞台演劇のテイストですすむ、
映画としては抽象的なもので、主人公の坂東八十助のどもる演技などすばらしい。
当然「どもり」「かたわ」とか科白にでまくりなのだが、
これをいま公開するとなると、くだらない言葉の言い換えによって、
「身体障害とエロティックの関係」という作品の主題は無惨に破壊されてしまうだろうから
(何しろコンニャクゼリーが販売禁止になろうという民度の低い国だし)、
公開禁止のままのほうが幸せかもしれない。
「鏡子の家」で女社長とサド・マゾな関係に陥らされる青年を演じているのは沢田研二で、 これがまたぴたりとはまって結構いい。セットの昭和サイケ感がまた素晴らしい。
これらの土台となる三島自身のイッヒ・ロマンだが、 「仮面の告白」を三島の私小説ととらえてしまってよければ(いいよねえ)、 祖母との確執や、聖セバスチャンの殉教図を見て生まれてはじめてのオナニーをする少年時代の回想 (ただしナレーションはちょっとぼかした表現になっている) おなじみのシーンがつづく。
この映画、サウンド・トラックを担当しているのが、 かのミニマル・ミュージックの巨匠、フィリップ・グラスである。 その筋のひとならフィリップ・グラスが音楽担当の映画の新作、 というだけでも見る価値アリだ(ダライ・ラマの伝記映画Kundunも良さそうなんだよねえ)。 最初のタイトル部分、 アルペジオのオーケストレーションの盛り上がりにつれて mishima のロゴが浮かび上がるところなど、どんだけ 「キター!!」 の感動に鳥肌をたてればよいのでしょうか僕は。
ほかにもけっこういろんな役者さんが出てますが、 なんといっても主演の緒形拳はイイです。 エロティックなナルシズム、ある種の狂気。 三島の写真集「薔薇刑」の被写体を明らかに模したシーンもありますが、 こんなところまでピタリとはまる緒形拳はほんとにいい役者さんだったと思います。
そして最後の切腹シーンに至るまで、 三島や森田必勝たちが市ヶ谷の自衛隊にRT型トヨタ・コロナで向かうあたりなど、 昭和40年代の東京の風景などがかなりの精度で再現されていて、 映画のツクリとしてもつくづく感心します。 (一瞬だけ、そのころ無かったはずの車種が通り過ぎるのが 映っちゃうけど、逆にいえばそんぐらいです)
ただ、終わりのほうで個人的にがっくりきたのは、 市ヶ谷自衛隊で演説する三島のシーンにかぶさる、 明らかに作品「F104」への言及と思われる、 三島の航空自衛隊ジェット機への体験搭乗の一連のカット。
この文学作品のクライマックスは、 「高空に垂直に屹立する男根」といった、 ロッキードF-104戦闘機のファリック・シンボルとしての 明らかな投影であり、これが作品のテーマであり、劇中ナレーションにもそれが現れているが、 でてくるヒコーキはなんと、あの丸くマッタリとした機影のT-33シューティングスターなのである。
くだらない下ネタになってしまうので、カタチへの言及はこの程度におさえておくが、 40年前の東京の走行シーンと街影をあれだけ忠実に再現しているのだから、 なんぼなんでもココもなんとかならなかったものだろうか。
ともあれ、三島好き、オルタネイティブ好き、サブカル好きなら 一度はおさえておいて損はない一作だ。
というか、どうでもいいけど、またこういういろんな不穏当な単語がいっぱいの 記事を書くと、またGoogle AdSenseが出なくなっちゃうかな。 EMAに有害情報として検出されそうだ。
2008/10/11: ルームメイト
数年前にもみたんだけど、ひさしぶりにもう一回みた。
じわじわと実はサイコなストーキング行為が…
いやー、怖いです。お化けだのなんだのよりも、結局は人間が一番コワイという。
主演のブリジット・フォンダは可愛い。
ジェニファー・ジェイソン・リーもなんつか巧い。つか怖い。このひとヴィック・モローの娘さんなんだな。
あと、SWFってSingle White Female (白人独身女性) を示すフツーの略語なんだね。
2008/08/08: オーシャンズ13
ラス・ベガスを舞台にした、さっぱり枯れたルパン三世 (人数大盛りマシマシ) みたいなもの。 気軽に見るにはよい映画。
ジョージ・クルーニー, ブラッド・ピット, マット・デイモン, アル・パチーノといったいい男、がいっぱいフラフラと出演しているので、 彼らの名刺交換会をのんびり見物する気分でどうぞ。 あまり女っ気がないのが、かえってさっぱり味になっていていいかも。
関係ないけど、Ocean's Thirteenって直訳すると 海野十三だとおもった。ほんとに関係なかったね。
2008/07/27: 崖の上のポニョ
吉祥寺で見てきた。
ちなみに、いわゆるシネコン以外で普通の映画のロードショーを見るのは
ずいぶん久しぶりだが、残念ながら席は全部自由席で、おかげで
事前に券を購入していたにもかかわらず、上映開始の40分まえぐらいから
湿気と猛暑のなか、通気の悪い映画館の階段の踊り場で延々と行列をつくって
待つことになった。
昭和のころはこれがフツーだったけど、すでに平成になって二十年である。
いまは全席指定席で、券を買ったらあとはのんびり上映時間を待てばいいのが普通だろう。
こういう営業努力してない施設に普通のロードショーなんかもう見にいかないよ。
映画はなかなかよかった。画が童話絵本っぽくてよい。
筋はシュールでよくわからないが、雰囲気をたのしめばそれでいいだろう。
伏線とか結末とか話の構成とか気になるひとは見ないほうがいい。
そんなわけで、プログレ・ロックのバンドのポップめの一曲みたいな感じで楽しんだ。
ただこの映画、「神経症と不安の時代に対して」云々みたいに主張されているけど、 むしろこの映画のほうが大人にはそういうフラグメントを感じ取れて、 そのせいでよけい味わいが増すところもあるから、 あんま健全風味をウリにするのは かえって自分の首を絞める気がしてどうかなあ。 むしろ つげ義春の白日夢っぽい一連の作品に似たテイストを感じましたよ わたしは。
あと宮崎作品お約束の隠れシトロエンだが、今回はまったくわからなかった。
船の引き揚げ場の路面に描いてあるペイントは、さすがに違うよね?
2008/07/21: 閉ざされた森
ジョン・トラボルタ主演。戦場で起きた事件の謎解きムービー。 悪くないのだが、どんでん返しがやたらありすぎて、 そればっかになってしまい、推理小説でいう「本格の鬼」の欠点に近いものがあったかも。 トラボルタ主演のアクション風味ハリウッド映画という先入観で見てしまったから余計そう感じたのかな。
監督はジョン・マクティアナン。 ダイ・ハードとかプレデターを撮ったひとだが、 この一本はちょっとエンタメ性が弱かったかな。
2008/07/21: 隠された記憶
ミヒャエル・ハネケ監督の問題作。 淡々とショッキングにすすむ。音楽をまったく使ってないのはこれはこれでいいね。
いろいろ ?? なところもあったが、まあ雰囲気だけたのしめばいいのだろう。 というか途中で眠くてちょっと気絶した。
2008/07/16: サマータイムマシン・ブルース
タイムマシンもののコメディ。 夏休みの田舎の大学、 SF研と写真部の部室のエアコンのリモコンが壊れちゃった ことがきっかけでまきおこる、狭い舞台での大騒動。
いい意味で「お芝居」っぽい感じのコメディ。 筋も伏線もよく練られ回収されていて、大変おもしろい。 瑛太、上野樹里、真木よう子はじめ役者もみんな良い。 邦画のコメディでは 下妻物語や ラブ・コン おさえて個人的にベストにおどりでた。
もともと舞台のお芝居みたいで、これはぜひ舞台でも見てみたいな。
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テンポのよさに引き込まれる
「昨日」と「今日」の「部室」周辺だけに限られたタイムトラベルSFの傑作。ごく身近だけでSFしているのが面白い!
上田誠さんの素晴らしい脚本
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毎年夏に見たくなる!!
家族で笑えるコメディー
私には合わない映画でした
まさにDVDのための作品!
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映画原作。 舞台上という制限のうえで巧妙に描かれる『タイムトラベル』が非常に面白い。
舞台を見て改めて映画の良さを実感しました。
もっとテンションの高い芝居を期待していた
傑作戯曲をもう一度。















