これも十数年ぶりにちゃんと聴いた一枚。 誰もがご存知「愛の残り火」(Don't You Want Me)を含む、 メンバーが B.E.F. (British Electronic Foundation) 〜 Heaven 17 と 分かれて現在のエレ・ポップ路線になってからの 新生 Human League の、ある意味 1st albumです。

Dare!

エレクトリック・アバといわれ(ばかにされ?) 確かに Linn Drum とかシンセの音はベタだけど、 あきらかに歴史をつくった名盤の一枚なのだ。

ラストのほうの Love Action (I Believe In Love) と、 続く Don't You Want Me がいいのは当たり前として、 1曲めのThings That Dreams Are Made Ofもなかなか良いです。 Open Your Heart, The Sound Of The Crowd も結構いいねえ。

追記: ところで、 むかしはじめてflickrを見たとき、 サイトのデザインに何か既視感を感じたのだけど、いまわかった。このジャケットだったか!

増殖

これまた20年以上ぶりぐらいにきちんと聴いた一枚。

当時は中学一年でしたよ。 いまはもう大人なので、スネークマンショーの英語ジョークもわかるし、 「22番は今日で一週間経ってしまったんですけれども…」のネタもいまやわかる。

逆にいえば、いまはもうKDD (の事件)とか大平さんのアーウーとかいっても わかんないよね。と机に置いてある KDDI au のケータイを見ながらおもう。

しかし楽曲はいま聴いてもすばらしい。 テクノからボウイ風味のロックを目指してみた Nice Age, 逆にディーヴォなりニュー・ウェーブにいってみた Citizens Of Science, 細野さんのベースがかなりいかす Tighten Up, 東洋からスカで逆襲してみたぜエヘヘという Multiplies, 彼らが「バンド」としても相当いけてるのがよくわかる。

(そう、おととしあたり「君死ね」のテーマが流行ったとき、 なにかデジャヴを感じたとおもったら、この Multiplies だったかも)

デペの近年のライブのようす。

想定外に、生で、男くさくて、しぶい。

ライヴ・イン・パリ 2001

Depeche Modeはずっと「全員シンセ」のバンドで(ヴォーカルはヴォーカルだが)、 最近は3人になっちゃったけど、 そんな独自の構成を頑固に守り続ける奴ら、というところもレスペクトしていた。

でもこの十年ぐらいは、結構ギターを入れたりしていて、 ちょっと気に入らなかった(マーティンは昔からギターで作曲してるのは知ってた)。

そりゃギターは表現力ゆたかな楽器だ。 カッティング入れりゃリズムも世界もすぐ作れるよ。
でもそんなん世界中で腐るほどやってんじゃん。 街を歩けばそんなバンドは 5m おきにゴロゴロしてるぞ。 お前らには独自アーキテクチャを続けてきた誇りはないのか!
ナイロンズやフィフス・ディメンジョンみたいな素晴らしいコーラス・グループが ある日くちパク巡業になったら嫌だろう。 「全員シンセ」じゃないデペもそれと同じだ!

このライブは、見てみるとわかるが、さらにドラマーも参加している。 あーあやっちゃった。

とはいえ。

マーティンの弾く Dream On のリフのみ、からステージが始まるのだが、 実はけっこうこれが良いのだ。
マーティンもデイヴももうすっかりオッサンだが、 (アンディは相変わらず一本指でシンセ弾いてるのか、弾いてすらいないのかわからんが) この頃 (アルバムでいうと Exciter) の彼らの曲は、 ミニマル・ミュージックと泥臭いブルースを合わせたような独特のテイストで、 当時の僕はあまりピンとこなかったが、 こうしてライブで、飛び散る汗と、体温感、ブルース、黒人感すらあるロックが 漂ってくると、これはこれで素晴らしいと思えてきた。 僕が年をとって、いろんな音楽を許容できるようになってきたのもあるかもしれない。

Anton Corbijn のディレクションも渋みのあるアートで素晴らしいです。 おや、と思ったかたは一見の価値あるかも。

浮気なぼくら&インストゥルメンタル

これもちゃんと通して聴くのは20年ぶりぐらい。
当時はネタ半分でいろんなテレビ番組に演奏出演していたし、 そうして現在のポップ・ミュージックの形を作っちゃった一枚のひとつって気がする。
チャラチャラっぽい見た目に隠れて、完成度や密かな毒はしっかり入っている。
というか歌詞が日本語だらけ! 僕の日本語音楽アレルギー (母国語でてめえの主観をわめくな! うぜえ!) をずいぶん溶かしてくれた。

不朽の名曲「音楽」はもちろん、 かの有名な「君に、胸キュン。」そして「希望の路」「邂逅」などクォリティ高い。 これで1983年の作品だから、やっぱりすごい。

いやー、自分でも音楽やりだしたころだったし、 多感になりだした年頃だったので、 聴くといろいろ想い出して痛い(自分のとは限らないが)、ってのも ずっとこれを聴いてなかった理由っぽい。

当時はアナログ・レコードで買ったのだけれども。 通して聴くのは十年ぶりぐらい。
おいみんな顔色わるいね!

Electric Cafe

当時「Techno Pop」というニューアルバムが出るんだよ、出るんだよと言われ、 中学〜高校生だった僕は毎日 (本当に毎日!) レコード屋に寄っては、ああ今日も Techno Pop 出ていないなあという日々を送っていた。

結局、アルバム Techno Pop はお蔵入りになったらしく、 代わりに? でたのが本作 Electric Cafe. なんか題名から忍び寄るだささを我慢しつつ、 レコードに針を落としたが、 それまでの、脳天からすべて世界が変わるような斬新さはもうそこにはなく。

だって、フツーの打ち込みですよ? サンプリングですよ? きっとMIDIですよ?

2曲め、そのボツになった亡きアルバムからの生き残りらしい Techno Pop という曲にさしかかり、イントロから 初代ヤマハ DX-7 のストリングスがシュワシュワ聴こえてきて、 ああもう僕の神は、僕の上位自我は終わったんだと レコードを叩き割りたくなった。(まだ若かった…)

いま聴くと、ミックスに参加している Francois Kevorkian (今の Francois K) はいい仕事してんじゃん、と思う。 それに、前作 Computer World 以降、あまりに世界が Kraftwerk を 目指し、追いつき、追い越し? てしまったのだ。たった4人 (実質2人) ではなすすべもないという。

前作 Computer World 所収の Computer Love の正当な 系譜というべき The Telephone Call なんか、やっぱりいいじゃないですか。 せつなメロディや、ノコギリ波リードなど、待ってましたと レコードにお賽銭を投げたくなる。ヴォーカルもラルフじゃなくてなんとカールだし。 シンセ・ベースのレゾナンス飛ばしなど、最後の最後まで なかなかフィルタを開かず温存して さんざんリスナーをじらすところなど、まさに中年の技巧だ。
そこいくと、次の Sex Object など、 ストリングスもギター音もDX-7だらけで (はい、私はDX-7大嫌いです) 耳を覆いたくなる。

で、ラストのアルバムタイトル曲 Electric Cafe も、 これどうみてもシングルB面とかの埋め草曲でしょ、というクォリティ。 申し訳ないが、アルバムとしてはちょっとイマイチすぎる一枚なのだ。

ジャケットも結構しょうがないけど、 CG担当したのはNYTだったりして、古いCG屋にはちょっとぐっとくるものがある。

クラフトワークはかれこれ結成40年。
テクノの歴史、いやロックの歴史、いや音楽の歴史の重要なひとつだし、 いつの時代も、またあたらしい世代が聴きだしてゆく。
だから「エレクトリック・カフェからファンになりました〜♪」 みたいな若い人もおおいわけなのだけど、 個人的にはこういう人は心の友とは見なせないし、 借金の連帯保証人などにも絶対ならないようにしているのだ。

大人の科学マガジン別冊 シンセサイザー・クロニクル (Gakken Mook 別冊大人の科学マガジン)

帰宅したら届いていた。家のおてつだいを終えて、眠くて死にそうなのだが 封を切る。

しかし DS-10 といい、こんなイカス面白いトーイ・シンセが週にふたつも 世に出るとは、太陽系でもきわめて珍しい出来事ではないだろうか。

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以前のテルミンのときと同じく、ブックレットと組み立て式の本体。

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もう矢も盾もたまらず、ばりばりと封を切る。

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基盤のほうも、もう辛抱たまらんのか、 思わずSYNTHESIZERの綴りが間違ってる。

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本体の裏蓋なんか、部品が収まってたボール紙の箱の一部をきりとって使う紙である。 まるで、東ドイツのトラバントやシトロエン2CVのエンジンルームの部品である。

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はっ。電池が、電池がない。
とっさにテレビのリモコンとヒゲトリマーをこじあけ、 戦時供出を行う。ごめんみんな。許せセリヌンティウス。

できたシンセサイザー SX-150 自体は、なかなか面白いオモチャだ。
音階とゲートは、本体についたリボンコントローラみたいな基板に、 接点棒を触れて発生させる。
VCOは矩形波がでるのみ。レンジとかピッチは上記の基板によるコントロールがすべて。
エンベロープは、いちおうattackとdecayがあります。 あとEGにかかるPitch Envツマミもあります。
LFOは矩形波と三角波の選択、それとrateツマミ。
そしてVCFはカットオフのツマミと、レゾナンスのon/offスイッチ。
以上。であります。ただVCAのext inもできるので、 つっこんで遊んだりできそうだ。

あとはブックレットが、 もう過去から現在にいたるまで、メーカー、ミュージシャン、機種、 あらゆるベタに明快に解説されていて、なかなかすばらしいまとめ。

さて、もう眠さが限界なので、 DS-10とSX-150でいろいろやらかした動画が ニコニコ動画にどんどんあがってくるだろうことを待たずに、 もう寝ます。

2008/07/31: YMO楽曲大賞78/07

そういえば YMO楽曲大賞78/07 というものが きょう7/31締め切りなので、 おやとおもったかたは急ぎましょう。ちなみに私は

楽曲部門

  • 音楽の計画 3pt
  • Absolute Ego Dance 2pt
  • 音楽 2pt
  • Behind The Mask 2pt
  • バレエ 1pt

ライヴ楽曲部門

  • ライオット・イン・ラゴス - RIOT IN LAGOS [1980/12/21 日本武道館] 『ライヴ・アット・武道館1980』4pt
  • 東風 - TONG POO [1979/10/16 The Venue (London)] 『パブリック・プレッシャー / 公的抑圧』2pt
  • 千のナイフ - 1000 KNIVES [1980/11/07 A&M The Chplin Stage (Hollywood)] 『ワールド・ツアー1980』2pt
  • ロケット工場 - ROCKET FACTORY [1979/11/06 The Bottom Line (N.Y.)] 『フェイカー・ホリック』1pt
  • プロパガンダ - PROPAGANDA [1983/12/12-13 日本武道館] 『アフター・サーヴィス』1pt

アルバム部門

  • BGM 3pt
  • Solid State Survivor 2pt
  • Technodelic 1pt

推しメン部門

  • 坂本龍一

参考: Twitter / 津田大介: 本当は東風やRYDEENが大好きなくせに「やっぱYMO...

2008/07/26: KORG DS-10

KORG DS-10がとうとう出ました。 昨日家には届いていましたが、今日やっとちょっといじってみました。

KORG DS-10(Amazon.co.jp限定販売)

要はNintendo DS用のソフトシンセ・シーケンサのオモチャなわけですが、 DS用ソフトというよりも、 あくまでも「これはKORG DS-10というモノです!」と言い切っているところが 心意気を感じるじゃないですか。

中身は、MS-10風味のモノシンセが2系統。 同じくMS-10レベルの音が出る、 パーカッションシンセ風味の4音色なドラムトラックがひとつ。 それらをまとめるミキサーとエフェクター (Delay or Flanger or Chorus)。 すべてマトリックス操作な16ステップシーケンサ。
シーケンサはtriplet風味なノリにずらすパラメータもあります。 ゲートの長さ(レガート指定もできる) やベロシティ、フィルタの開き的なこと、panpotとかも 同じくstep sequencerに打ち込み可能。 ただしこれはMIDI接続性はまったくないモノなので注意。 逆にいえばいつものMIDIに縛られない発想の作りになってます (たとえばここでは わかりやすさのためベロシティっていってますが)。 変拍子もOK.

モノシンセはパッチケーブルレベルのいじりも可能で遊べます。 ただ、僕が個人的にKORGのシンセに持ってる印象よりも 気合いの立ったVCF発振をしますし、矩形波も割と男っぽくデンキっぽい Roland方向な音。ぼく自身は歓迎です。DS-10という名前は あきらかに名機MS-10のオマージュだと思いますが、 音的にはもうちょっとハネてて現代的です。

で、リアルタイムプレイやシーケンサへのRECなどでは、 鍵盤の絵へのスタイラスによる演奏もできますが、 ここはさすがコルグ、KaossPadっぽいアレができます。 なかなか遊べてたのしいです。

残念なのは、あくまでも操作はスタイラス一本から行うわけなので、 同時にいろいろはできないこと。 たとえばぱっと別トラックをミュートとか本トラックをソロって、 Pad で弾いたりオカズ入れつつ、かっこよくフィルタを閉じ開きとかしたいですよねー。

ともあれ、たのしいオモチャです。
シーケンス組みつつ操作、とか、動画に撮ってさらしたりとか さっそくしたかったんだけど、USBカメラとかが全部どっかいっちゃって 今日はできず。

2008/07/12: mixi Radio

mixi で新サービス mixi Radio ってのが始まりました。

mixi は以前から mixi station という 常駐ものを Windows / OS X むけに出していて、 iTunes などで再生した曲を mixi に送信し、 それをネタにコミュを見たり人の好みを見たりレコメンドされたりといった 音楽的 FOAF が展開していて、 それはまあ last.fm とか iLike とかもそうなんですが、 とくに mixi でそれをやると、 やっぱ圧倒的な日本国内ユーザの多さにより、 とくに邦楽を聴くひとにとっては、ほかとはくらべものにならない ソーシャル音楽ハッテンバが形成されていましたよと。

そういうプラットフォームと 膨大なUGCがすでにあるところに、 さらに今回はじまったのが、Flashベースのネットラジオであるところの mixi Radio. すでにあるユーザの楽曲嗜好データベースをもとに、 勝手に曲がレコメンドされてどんどん流れますよと。
有料版と無料版、それぞれ広告有無とか聴ける曲の量の切り分けがあるようです。

というか、実際に聴いてみて感心したのが、 ストリーム配信されてくる楽曲のネタの豊富さ。

私は邦楽ぜんぜん聴かないので、日本の音楽の話とスポーツの話と有機化学の話は まったくサッパリなんですが、 すでに1000曲程度の再生履歴をmixi station経由で突っ込んであった状態で mixi Radioを体験開始したところ、続々と流れてきたのは

Underworld, Sigue Sigue Sputnik (!), Talking Heads, Japan, David Sylvian, Kraftwerk, Erasure, Ultrabox, Prodigy, Electronic, Radiohead, West End Girls, Depeche Mode, David Gahan, OMD, The Orb, Black Eyes Peas, Marc Almond, Information Society, Chemical Brothers, DEVO

と、たしか最初の2曲ぐらいは邦楽が混じっていたものの、 その後ひたすらすごいツモの連続! これからはずっと大三元四暗刻字一色ばかりをアガって大逆転の人生です。 というぐらい、鷲津様なみの強運を感じます。 カカカ…… キキキ……
スクリーンショットにある再生中の曲なんか Soft CellのBedsitterですぜ。

mixi Radio

個人的には、 あとちょっと Bossa とか、Nu Jazz 系というかを引いてきてもいいかなと思います。
プログレ系も弱いですね。 MAGMAとか一曲もないっぽい。 でもコバイア語の変拍子詠唱で一曲40分です、 みたいな楽曲配信ばかりしていると、 ストリーミング・サーバの有効稼動率低下、 ユーザ数の減少、株価の下落といった問題も考えられるので、 MAGMAなくてもいいです。 というか、すでにこんだけの楽曲配信ネタを 大量のレーベルと契約して抱えているというのは企業体力ですね。

The Beatlesの曲をMetallicaが演ったらどうなるか。 というコンセプトのBeatallicaというアマチュア・バンドがUSにありまして。

当時は2枚のアルバム(?)をCreative Commonsライセンスで (どのCCだったか忘れたけど)mp3無料ダウンロードで出していて、 2004年ごろから 愛聴していました。 Enter Sandman と Taxman を足して Sandman とか、 BlackenedとBack in the USSRを足してBlackened the USSR とか、 唄も実にジェームズ・ヘットフィールドのあの 「なんとかーー〜〜〜ァアアアァウヴァアー」を真似していて おもしろかったです。 メンバーの名前も Jaymz Lennfieldとか Ringo Larzとか、世の中なめてる。 自分のなかでは、ニコニコ動画の職人さんみたいな位置づけだった。

ところが去年サイトにいってみたら 無料ダウンロードがなくなったりしてて、 そしたら今度は国内版CDが販売されるそうで。

CDJournal.com - ニュース - “ビートルズ meets メタリカ”のビータリカが日本デビュー!作品群がボーナス・トラック付きで日本盤化

サージェント・ヘットフィールズ・モーターブレス・パブ・バンド オール・ユー・ニード・イズ・ブラッド(血こそすべて)(初回生産限定盤)(DVD付)

とりあえず、 ビートルズの I Want To Hold Your Hand (抱きしめたい) のパロディ I Want To Choke Your Band の邦題が「首しめたい」 になってて、ナイスです。