2005/01/16 (Sun)

#1 RONIN

kmuto 先生に referされていたので…

「グラン・プリ」「フレンチ・コネクション2」で知られる ジョン・フランケンハイマー監督の1998年作品。 渋い哀愁のスパイアクション映画。

主演のロバート・デ・ニーロがとにかくいい。 いつもながら、役者のなかの役者だ。 苦いユーモアと哀愁をあわせもつ、渋い中年男のエージェントを演じ切っている。

準主役のジャン・レノもよい。この人は「仕事えらべよ!」、 金さえもらえるなら喪前は何にでも出演するのかと常々苦言を呈したいぐらい 出来不出来があるが *1 、 この映画のジャン・レノは、「ニキータ」「レオン」のジャン・レノのほうだ。

謎の? (ストーリーについてあまり説明すると良くないので) 女性を演ずるナターシャ・マケルホーンもとても良い。 僕は結構この女優さんのファンになった。 リメイクされたハリウッド版の「ソラリス」に出ている彼女もなかなかいいですよ。

ストーリーも脚本も渋めでよい。説明不足だとか、 あのカバンの中身が明かされなくてスッキリしない という人は、テレビのバカドラマの見過ぎで体と脳が退化してしまったのだろう。

カーアクションは十二分に満足できる質と量だ。 さすがジョン・フランケンハイマー、 伊達に「グラン・プリ」「フレンチ・コネクション2」を撮った監督ではない。 当時仕事でこの映画のメイキングサイトを作って公開していた (いまはない) のだが、それをいまごらんいただけないのが残念だ。
私のような自動車オタ、特にフランス車オタクの場合は、 興奮で湧き出る鼻血を受けるため、手元に洗面器を1個用意して観賞に臨みたい。 シトロエン XM のハードなカーチェイスシーンなんて、 いったいほかにどの映画で見られるだろうか。 シーンごとに出てくる車の個体が入れ替わる (シトロエン XM だったりシトロエン Xm だったり) ぐらいのことは見逃してあげよう。
おまけに、相手の XM/Xm を追う Audi S8, そのまた後ろからデ・ニーロとジャン・レノが駆って追撃するのが、 メルセデス・ベンツ 450SEL 6.9、俗にいう「ロク・テン・キュウ」だ。 ( The 6.9 Home Page) 当時のメルセデス・ベンツSクラスのエンジンを非常識に6割増にパワーアップし、 でもってブレーキと足回りをすべて シトロエンのハイドロ・ニューマチック・システムに改造した、 当時のベンツの超ウルトラマニアック純正車種、「裏シトロエン」だ。
ここで「ロクテンキュウ」を出してくるというのは、 フランケンハイマー監督は相当のカースケベに違いない。 「6.9」のエンブレムもほんのワンカット大映しになるだけというのがまた憎い。 XM の護衛部隊が載ったプジョー605を、6.9 からロケットランチャーで 爆破する峠のカーチェースシーンなど、6.9 の伸びやかなサスペンションの ストロークっぷりを充分に嘆賞することができる。 私のような自動車オタ、特にシトロエンオタクの場合は、 興奮で湧き出る鼻血を受けるため、手元に洗面器を2個用意して観賞に臨みたい。

題名の「RONIN」だが、本作の一番の欠点がこの題名だとおもう。 作品後半、日本の武士とか浪人とか赤穂浪士の蘊蓄をひとくさり語る 引退した老スパイのシーンが出てくるが、 はっきりいってこの映画の内容と、浪人とか赤穂浪士は関係ない。 Amazon の批評にも、ここに引っかかって辛い点数を付けている人がいるが、 映画全体の出来に免じて、このあたりは優しくスルーしてあげたいところだ。 逆に、ガイジンのローニンとか赤穂浪士に対する勘違いっぷりを楽しみたいなら、 「ベルリン忠臣蔵」という空前絶後の怪作があるので、 こちらを鉄板でお勧めする。



*1:トヨタ「アルファード」のテレビコマーシャルなどが特にひどい。 あれをやるぐらいなら、「アサヒ芸能」の表紙モデルでもやったほうが はるかに品があるというものだ

#2 造物主(ライフメーカー)の掟 / ジェイムズ・P・ホーガン

タイタンに地球の探査機が着陸成功したということで、 ちょっとセンス・オブ・ワンダーを感じる。

ということで、土星の衛星タイタンというと僕が思い出すのがこの作品で、 ちょうど先々週ぐらいに読み直したところだ。 ホーガンというと、まるで「プロジェクトX」を淡々と観るような ハードSFっぷりがまず想起されるが、この作品は、科学がもたらす楽観的な素晴らしき未来という ホーガンらしい主題は保ちつつ、「お話」っぽいエンターテイメント性も備えている。

異星文明がタイタンに落していった自律採鉱施設が勝手に進化して、 無機と有機が逆転した生態系が生み出される、というイントロダクションが、 いかにも「つくりもののお話」の良さがあって、SFっぽくてすばらしい。

ここにかかわってくる主人公が、手品を疑似科学にみせかけて、 民衆とマスコミを読心術で食い者にしているカール・ザンベンドルフという男の一味。 彼らは最初はインチキな悪者として登場するわけだが… ストーリーの面白さもなかなか。

ほどよいSFエンタテイメントとしておすすめ。

#3 Beneath the Surface / Incognito

会社にもインコグニート好きさんが何人もいる。 これはずいぶん しっとり、まったりの 好センスなジャズというか AOR (といったら怒るかな?) 風味の ここちよい一品。 休日のまったりに、都会のドライブにとてもおすすめ。

@ 追記

最初は地味めなアルバムだな… と思ったのだが、 その後、結局毎日ずっとこれをリピートで聴いている。 2回目、3回目ぐらいから、じわーっとさらに良くなってきた。 スルメ系の逸品だったこれは。初期の印象よりもさらにお勧め。 早くも2005年に出会ったベストのひとつに確定。 Swing Out Sister は iPod から追い出して、 Jamiroquai は窓から捨てましょう。


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